小室哲哉氏の「罪と音楽」を読んだ

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若干遅ればせながらですが、
読みました、「罪と音楽」。

詐欺罪で懲役3年、執行猶予5年という判決で幕を閉じた一連の小室哲哉をめぐる騒動。

彼の再起はこれからの音楽活動にかかっている。
それは実際、懲役刑よりも重い重圧かもしれない。

で、この「罪と音楽」では、
大プロデューサーだったころから、逮捕・裁判・判決に至るまでの彼の心情が細かに綴られている。
細かすぎるくらい細かい。

メディアの報道との違いももちろんある。
彼自身もそれは分かった上で書いている。
有名になったときから、メディアとの長いやりとりをしてきたわけだし。

そんな中で一番印象に残ったのは「鈍感力」という一種の哀しい能力。
あまりに有名になった人間は、あらゆる方面から観察され、その人間像は一人歩きする。

自分という人間が、他の人間によってねじまげられて描写される。
そういった歪んだ情報に対して、ある程度「鈍感」でなければ生きて行けないのだろう。

その鈍感が度を超えて行くと、もはや人間らしい判断力を失ってしまうのだと思う。
有名になった人間が生きて行くには必須なのかもしれないけれど、とても哀しい能力、「鈍感力」。

マイケルジャクソンは、ネバーランドに入場する人に対して、「この中であったことはすべて夢であったと思うこと」というような覚え書きに署名をさせていたという。
彼もまた、夢の中へと身を置くことで俗世の情報に対して鈍感な自分を保っていたのかもしれない。

どうやら小室氏は50曲同時リリースだとか、ド派手にカムバックを果たすつもりらしい。
本当に本当に、期待しています。

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このページは、megayosukeが2009年10月 9日 16:34に書いたブログ記事です。

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